放射線科では、CT・MRI・血管撮影・核医学検査などの画像診断全般、画像ガイド下による生検やドレナージ、カテーテルを用いた血管内治療を放射線科専門医が担当しています。また、リニアックを用いた放射線治療を放射線治療専門医(平成27年7月より常勤)が担当しています。
放射線部門で保有している主な機器は以下のとおりです。
CT2台、MRI1台、血管撮影装置1台、ガンマカメラ1台、一般撮影装置3台、乳房撮影専用装置1台、X線透視装置3台、DRシステム(FPD12枚)、リニアック1台、病室用X線撮影装置3台、術中透視撮影装置2台
画像診断とは、放射線、磁場、電磁波などを用いて、体内の状態を画像化して、病変を見つけて診断する方法です。X線撮影は最も古くからある画像診断法ですが、近年はコンピュータを導入した技術の進歩により、人体の内部を様々な方向から切った画像や3次元的な画像も撮影できるようになりました。
これらの画像診断法は、それぞれの患者さんの診断に最適と思われる条件で撮影してはじめて有用な情報を得ることができます。
当院では、熟練した診療放射線技師が、患者さんへの負担を最小限にしつつ、適切な画像診断ができるように努力しています。
【画像診断装置】
≫MRI(磁気共鳴画像診断)装置
1.5テスラの超伝導磁石をそなえたシーメンス MAGNETOM Aeraを導入し、全身各部位の画像検査を行います。MRIは放射線を使用しないため放射線被曝はありませんが、強力な磁石と電波を使用します。
≫CT装置
デュアルエナジーCT SIEMENS Definition Flashと64列のマルチスライスCT SIEMENS SOMATOM Sensation 64/Cardiac64を導入しています。短時間で全身各部位の撮影を行うことができます。撮影方法により3次元画像を作成することも可能です。
≫RI(核医学)検査装置
東芝E・CAMを導入しています。主に骨転移の検索などに有用な骨シンチグラフィー、脳梗塞や認知症などの診断に役立つ脳血流SPECTを行います。
≫血管撮影装置
カーディアック&バスキュラー用デュアルプレーンパッケージSHIMADZU BRANSIST Safire DAR-9400f/UD150G-40/MH-200S/MH-300/KS-70を平成22年1月に導入し、全身各部位の血管撮影(アンギオグラフィー)を行います。17インチは主に腹部のIVR(血管形成術、血管塞栓術、薬剤の血管内局所注入)、9インチは主に心臓のカテーテル検査やPCI(経皮的冠動脈インターベンション)に使用します。
放射線治療科では2015年7月より常勤医(1名)が赴任しました。直線加速器(リニアック)一台を有し、X線、電子線を用いた放射線治療(体外照射)をおこなっています。院内紹介のみでなく、近隣の病院からのご紹介も受け入れています。地域のがん治療に貢献すべく、放射線技師、看護師とともに協力しながら日々診療に励んでおります。
対象疾患はほとんどが悪性腫瘍ですが、甲状腺眼症など一部の良性疾患も対象となります。
食道癌や前立腺癌などに治癒目的で照射する根治的放射線治療のほか、骨転移や脳転移などによる苦痛症状を軽減するための緩和的放射線治療、乳癌の術後放射線治療、直腸癌の術前放射線治療など、その適応は多岐にわたります。
根治的放射線治療では通常照射のほかにも早期肺癌や早期腎癌に対する定位放射線治療もおこなっています。高精度なサイバーナイフ、強度変調放射線治療、粒子線治療などの方が適している場合には、こちらからそれらの治療法を提案し他施設にご紹介する場合もあります。
緩和的放射線治療については、骨転移による疼痛緩和目的の照射が最も多いですが、その他にも子宮頚癌や胃癌病変からの出血に対し止血目的に照射をおこなうこともありますし、荷重部位骨転移に骨折予防として照射をおこなうこともあります。脊椎転移による脊髄圧迫や、肺癌などによる上大静脈症候群の改善目的に緊急照射をすることもあります。
多くの患者さんに有効性のある放射線治療を提供していきたいと考えております。
■2021年4月~2022年3月までの読影件数
CT | 3939件 |
MRI | 1192件 |
シンチ | 280件 |
アンギオ | 28件 |
一般撮影 | 0件 |
総読影件数 | 5439件 |
■2021年1月1日~12月31日までの放射線治療患者(新患)数
乳がん | 45件 |
前立腺がん | 26件 |
肺がん | 18件 |
食道がん | 11件 |
膵がん | 2件 |
骨転移 | 50件 |
脳転移 | 12件 |
その他 | 46件 |
計 | 210件 |
午前 午後 |
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 備考 |
午前 | 照山和秀 | 照山和秀 | 照山和秀 | 照山和秀 | ― |
午前 午後 |
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 備考 |
午前 | 阿部恵子 | 阿部恵子 | 阿部恵子 | 阿部恵子 | 阿部恵子 | 新患は月・火・木のみ |
午後 | ― | ― | 阿部恵子 | ー | ー |
医師名 | 役職 | 卒業年 | 主な資格等 |
照山 和秀 (てるやま かずひで) |
画像診断科長兼放射線科長 |
1994年 |
日本医学放射線学会 放射線診断専門医 医学博士 |
阿部 恵子 |
放射線治療科長 |
2005年 |
日本医学放射線学会 放射線治療専門医 |
高橋 ちあき (たかはし ちあき) |
放射線治療科医長 |