泌尿器科
特徴
当泌尿器科では、主に腎臓、副腎、膀胱、前立腺、精巣などの泌尿器系臓器に生じたがんや結石、前立腺肥大症、小児の尿路性器先天性疾患を診療しております。腎臓癌の体腔鏡(腹腔鏡)手術や前立腺肥大症の内視鏡手術には特に力を注いできましたが、平成29年に新たに高出力ホルミウムYAGレーザーが導入されました。このレーザーにより従来は当院では対応困難だった高難度尿路結石の内視鏡手術や、重症前立腺肥大症のさらなる低侵襲手術が可能となりました。
対象となる疾患
前立腺肥大症、腎癌、腎盂癌、尿管癌、膀胱癌、前立腺癌、精巣癌、腎結石、尿管結石、膀胱結石、副腎腫瘍、停留精巣 など
※タンパク尿、糸球体腎炎、血液透析など腎内科領域や腎不全に関する専門的診療は行っておりません。
高齢男性の排尿困難の多くは前立腺肥大症によるものです。前立腺超音波検査、残尿測定、前立腺癌のスクリーニング検査などで病状を正確に把握した後に、症状に応じて経過観察、内服治療、手術療法を行います。
前立腺肥大症の手術として、このたびレーザーを用いたHoLEP手術に対応しました。HoLEP手術は従来の内視鏡手術に比べて出血が少なく体への負担が少ない上に治療効果も高く、国内最先端の術式として注目されています。
当科には2010年4月より県内には数少ない日本泌尿器科EE学会 腹腔鏡技術認定医が着任し、腎癌/腎盂尿管癌に対する腹腔鏡手術を本格的に導入しました。腹腔鏡腎手術は従来の手術に比べて体への負担が少なく術後の回復も早いため、全国で急速に広まりつつあります。
膀胱癌
膀胱癌は癌進行の程度によって治療方針が大きく変わります。早期癌は簡便な内視鏡手術のみで治すことができますが、癌が進行して大きくなってくると抗癌剤、放射線治療、開腹手術、苦痛緩和療法などのさまざまな方法を組み合わせる必要があり、治療期間も長くなります。磐井病院泌尿器科では、「最小の負担で最大の治療効果」をあげられるよう、院内各科と連携しつつ治療に臨んでいます。
当科では早期診断と早期癌に対する根治手術/放射線治療に力を入れています。また最新の低侵襲治療がふさわしいと思われる患者さんでは、必要に応じて近隣または県内外の大学病院などをご紹介可能です。
近年の結石治療のめざましい進歩に伴い、当科でも平成29年より最新式の高出力レーザーを用いた内視鏡手術を導入しました。現時点でfTULやPNLなどの標準的な内視鏡手術が可能ですが、今後はさらに最新のECRISなど対応の幅を広げていく予定です。
近年では小児包茎のほとんどは手術しなくても成長と共に自然軽快することがわかってきました。当科でもお子さんへの不要な手術を極力避ける方針で外来治療を行っています。
小児停留精巣
停留精巣とは検診などで指摘される精巣位置の先天的な異常です。生後一年までは自然軽快を期待して経過観察しますが、1才をすぎても自然軽快しない場合は入院手術をお勧めします。当院での手術は小児育成医療の医療費助成の対象になります。(入院前に手続きが必要です。)
診療実績
2017年手術件数(2017.4-2018.3)
疾患名 |
術式 |
件数 |
疾患名 |
術式 |
件数 |
|
尿路内視鏡手術
|
67 |
|
尿路内視鏡手術
|
10 |
開腹手術 |
2 |
腎結石 |
尿路内視鏡手術 |
0 |
腎癌/腎盂尿管癌 |
腹腔鏡手術 |
11 |
小児停留精巣 |
精巣固定術 |
17 |
開腹手術 |
3 |
真性包茎 |
包茎手術 |
2 |
|
開腹手術 |
9 |
陰嚢水腫 |
水腫根治術 |
6 |
腹腔鏡手術
|
0 |
尿膜管
|
腹腔鏡手術
|
2 |
精巣癌 |
根治手術 |
0 |
その他手術 |
0 |
精巣捻転 |
精巣固定術 |
0
|
その他 |
開腹手術 |
6 |
陰茎癌 |
根治手術 |
0 |
尿路内視鏡手術 |
107 |
前立腺肥大症 |
HoLEP |
12 |
その他手術 |
10 |
尿管結石 |
尿路内視鏡手術 |
18 |
|
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診療予定表
ブロックD
泌尿器科【予約制】
|
午前
午後 |
月 |
火 |
水 |
木 |
金 |
備考 |
a |
午前 |
藤島洋介 |
藤島洋介 |
藤島洋介 |
― |
藤島洋介 |
|
b |
井藤綾人 |
井藤綾人 |
井藤綾人
(第2・4は応援医師)
|
井藤綾人 |
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スタッフ紹介
医師名 |
役職 |
卒業年 |
主な資格等 |
藤島 洋介
(ふじしま ようすけ)
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泌尿器科長
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2005年
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日本泌尿器学会 指導医・専門医・認定医
日本泌尿器内視鏡学会 泌尿器腹腔鏡技術
認定医
日本内視鏡外科学会 技術認定医(泌尿器腹腔鏡)
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井藤 綾人
(いとう あやと)
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泌尿器科医長
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日本泌尿器科学会 専門医 |