病院長あいさつ

病院長あいさつ

 当院は、研修医が成長する手助けを当院スタッフ全員で行い、それによって当院スタッフも成長していく『共育』を行っております。
 また、当院は手術、内視鏡、心カテ等を驚くほどたくさん研修医にやらせる、On the job trainingの数が圧倒的に多い病院として有名です。さらに、救急に十分対応できる医師を育てることに特に力を入れており、『初期研修2年目で救急を仕切る』を目標に掲げています。これにより、救急に関わる4つの講習会(BLS,ACLS,PTLS,新生児蘇生法(NCPR))や毎週行われる救急症例検討会の受講を必須としています。実際に、初期研修時代に 1200-2000人の救急患者の診察を1人で経験し、研修2年目の後半にはほとんどの救急に対し初期対応ができ、文字数通り救急を仕切れるようになります。 
 研修医の評価は、『減点法』でなく、アメリカ式の『加点法』で行っています。その理由は、『当院では、失敗しても加点法で挽回できるため、失敗を恐れないでチャレンジできるので、その人の才能をどんどん伸ばせる』からです。
 学会発表や論文の作成が、専門医を取るときの必要条件となっています。論文検索と該当論文の入手が地方病院では困難なことが多いのですが、当院では、「医学中央雑誌」「医中誌DDS」「メディカル on line」と契約しており、日本語論文はその日のうちに full paper で手元に届く制度になっております。また、ポスター制作機も完備し、学会発表にも対応できるように配慮しております。
 また、研修医のための施設は充実しており、特に研修医宿舎は病院から徒歩3分で、1階には24時間体制の保育所が完備しており、いつ呼ばれても子供を預けて病院に駆けつけることができます。また、宿舎の風呂は自動湯はりシステムで、湯はりの途中で呼ばれても帰ってきてから適温の風呂に入ることができます。研修医室、女性医師ルームも完備しております。
 他院にない科(緩和科、画像診断科、救急医療科、形成外科、総合診療科)があり、同一建造物内にある南光病院精神科の研修が可能となっております。自由選択期間で他院では味わえない科での研修を行ってください。
また、13ある『イーハトーブ病院群』に最大3か月研修に行くことも可能です。
 東日本大震災でも何も壊れなかった免震構造の病院で、発電のため重油、水、食料も十二分にあり、震災期間でも中断なく安全に十分な研修が可能です。
 医療の質を表す病院機能評価係数Ⅱは、8年連続で全国10傑(2014,2015年は全国1位)に入っており、さらに経営の質では2017年に総務大臣表彰を受けてます。
 皆さん、こんな磐井病院で研修を通し、一緒に活気ある病院を作っていきましょう

2020.4.1 岩手県立磐井病院長 佐藤耕一郎