病院長あいさつ

病院長あいさつ

皆さん、医学部のお勉強、ご苦労様です。
当院、岩手県立磐井病院は、岩手県一関市にある中核総合病院です。一関市って何処?と思う学生さんもいると思います。私も当院に来るまで知りませんでした。一関市は岩手の県南、宮城県との県境にある人口約11万人の市です。北には世界遺産中尊寺のある平泉町があります。
2003年、旧病院の話ですが、深夜、当院の中央廊下を野生の熊が走ったという事件があり、全国ニュースになりました。一関市ってそんなにド田舎なの?と思うかもしれませんが、そんなに田舎じゃありません。飲食店もたくさんある、それなりの街です。なにより、来てから分かりますが、どこに行くにもアクセスが良い。新幹線の駅はもちろん、仙台まで車で1時間、盛岡も1時間、太平洋まで1時間、日本海には1時間半、スキー場は大体1時間、外国に行きたい人は仙台空港まで1時間。そして、自然豊かで、大変住みやすい。熊も住みやすいようです。
 
さて、その磐井病院での研修ですが、主要診療科はほとんど網羅されており、経験豊かな上級医とともに充実した現場医療を学べます。当院は基本的にOJT:On the Job Training を中心としており、初期研修医と言えど、後ろで見学ということはほとんどありません。医師の一人として患者に相対してもらい、早期から実際の診療、処置をやってもらいます。「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、・・・」とは山本五十六が残した格言ですが、当院の研修そのものです。したがって、学生時代の机上の勉強とは違う、実際に手足を動かす生活を送ってもらうことになるでしょう。最終的には、「初期研修2年修了時には救急外来を一人で仕切る」ことを目標に研鑚を積んでいただいています。また、岩手には当院も所属するイーハトーヴ臨床研修病院群というものがあり、たすきがけ研修といって、特定の科で他の病院を回り、知見を広めることも可能です。他院の先生からも教わることができるわけです。いろんな先生と交流することは、確実に研修医の実力をあげると思います。

さらに、研修医の楽しみの一つとして学会参加があります。どうせ参加するならば発表した方が専門医のクレジットもたまって一石二鳥です。当院は指導力ある上級医のもと、最低年1回は発表を、できれば全国学会での発表を必須としており、一生懸命勉強し、遠方の街で学会発表し、美味しいものを食してくることは、研修のひとつの醍醐味です。学会発表や論文執筆のための資料入手も、病院で「医学中央雑誌」「医中誌DDS」「Medical on line」と契約しており、日本語論文はただでダウンロード可能です。洋雑誌論文についても県のライブラリーから容易に入手できます。ぜひ、我々と一緒に学会に行きましょう。
 他にも伝えたいことは沢山ありますが、当院は見学に来て、研修医の先生の話を聞いてください。そして、将来我々とともに、活気ある磐井病院を構成する一人となっていただければ幸いです。

                             岩手県立磐井病院長
                                阿部 隆之